カテゴリー別アーカイブ: 02. I ♥ NY

9/11の夜空と、小さな命

空に伸びる2筋の光。

9/11から昨日で16年です。毎年、この日、この時期は「Tribute in Light」と名付けられた2筋の青い光が天に向かってまっすぐに伸び、平和の意義を問いかけます。

TributeinLightwikiWikipediaより

この青い光、午後11時頃に一時的に消えて、「あれ?」と思った方はいらっしゃいますか?

あれは、光の中から抜け出せなくなってしまった鳥たちを逃がすための消灯だそうです。

人工の強い光は、渡り鳥たちの方向感覚を狂わすことがわかっています。

7000ワットの光が約6.4キロも伸びる Tribute in Light も例外ではなく、光の中から抜け出すことができないまま力尽きて死んでしまう鳥が相次ぎました。状況を重く見た野鳥保護団体「NYC Audubon」が、Tribute in Light を運営している「the National September 11 Memorial and Museum」に働きかけ、たくさんの鳥たちがぐるぐると光の中を飛んでいる時、または力尽きて落下する鳥が出てきた時には、青い光を一時的に消灯するという処置がとられるようになりました。

今年も、NYC Audubon のボランティアさんが交代で一晩中、鳥たちの安全を見守ってくれていたようです。

たくさんの命が一瞬にして奪われた9/11。未だに後遺症やPTSDに苦しむ人が後を絶たない9/11 。

メモリアルとはいえ、小さな命にも配慮してくれて感謝です。

injuredpigeonおまけ
→最近の負傷バト。

うちでは療養させず、すぐにエキスパートHの世話になるべく搬送したので、名前は「Maho(運んできた人の名前)」。

広告

皆既日食

EclipseNYer

38年ぶり。西海岸から東海岸まで横断する全国的な日食は1918年以来、約1世紀ぶり。

大勢の観光客が日食がよく見える地域へと移動し、専用メガネの売り切れが相次ぐなど、全米が盛り上がっていたよう。いつも忙しいニューヨーカーも、この時ばかりは仕事を抜け出して皆既日食見物です。

みんなが一斉に空を見上げている様子はなんだか微笑ましい。

数ヶ月前にオンラインで注文した専用メガネは、中国からの輸送が遅れて結局間に合わず、、、それでもとりあえず外に出たら、一緒に見物していた親切な方が貸してくれました。メガネをかけずにちょっと上を見上げるそぶりをすると、「見ちゃダメ!」「ノー!」と周りの方々5人くらいに注意されてしまった(目を痛めるそうです。だから要メガネ)。不思議な一体感。

一瞬だけ雲に隠れたので、肉眼でも見えました。

昼間に月の存在を感じられる、唯一の日。

 

EclipseFlag.jpg

おやつ最終回

2013年からニューヨーク編を担当させていただいていた ELLE ONLINE「世界のおやつ」の連載は、今回が最終回です。

トリを飾るおやつは、泣く子も笑うこちらのシェイク@Black Tap

BlackTap

「超行列!超豪華! 驚きのビジュアル、「クレイジーシェイク」がスゴい!」

BlackTapKiyo

(→)言葉を失い、フライドポテトをパクつくしかない、ジム帰りのキヨちゃん

今まで、ご愛読いただきありがとうございました。

これからは気まマホ日記の方で、ニューヨークのおやつ&ごはん情報を積極的に更新していく(つもり)ですので、お楽しみに!

Snow Storm

snowday2917雪化粧のニューヨーク。2/9/17 8am

スノーストームが上陸中のニューヨーク。14インチ(約35cm)積もるかもという警告が出ています。

午前7時、バケツをひっくり返した上に振り回して撒いたかのような横殴りの吹雪。上下前後左右からこれでもかというくらい窓に叩きつけてきます。これが映画のセットだったら、アートさん雑だぞやり直し、というレベルの激しさ。

公立学校の授業はすべてキャンセル、シティバイクも閉鎖だし、地下鉄やバスは遅延、飛行機の便にも欠航や遅れが出ている模様。

東京でも雪が降ったようですね。Stay warm and dry!

ロケ弁じゃない、アメリカ撮影現場のごはん事情

暑い。

これは毎日やばい暑さです。

尋常じゃなく不快なので、ここ一週間くらいTシャツ短パン以外の服は着られない状態です。1日の終わりの衰弱ぶりがハンパない。

皆さん、暑いと食欲がなくなりがちですが、こういう時ほど栄養あるものをしっかり食べて、元気を出していかないといけませんよ。。。!!

☆☆☆

ところで、「腹が減っては戦はできぬ」の認識があるのは、日本だけではありません。アメリカでも同じです。むしろ、こちらの方がある意味、徹底しているかもしれません。

というわけで今日は、わたしが見てきた、アメリカの撮影現場のごはん事情を少しご紹介しますね。

onsetforCM (1)

日本で撮影現場のごはんと言えば、いわゆる「ロケ弁」。

銀だらの西京焼きとか、卵焼きとか、しいたけの煮付けとか、丁寧に準備された品々がコンパクトに詰め込まれたロケ弁は、効率とグルメを追求した珠玉の品。食事もままならないほど忙しい状況の中でも美味しいものを食べてやる!!という、意気込みを感じますよね。

一方、アメリカの映画、テレビ、CMなどの現場では、ロケ弁は出てきません。それでは、俳優やスタッフの皆さんは、一体どんなごはんを食べているのでしょうか?

答えは、「ケータリング」のビュッフェ式ごはんです。

Wikiでは「顧客の指定する元に出向いて食事を配膳、提供するサービス業」と定義されているケータリング。プロダクションとは別の、ケータリングを専門とする会社が、準備から片付けまで、撮影現場の「3度の飯」をすべて担当してくれます。

ニューヨークにお住いの皆さんは、美味しそうな食べものが並んだケータリングのテントがひとつふたつとサイドウォーク(歩道)に並んでいるのを、見かけたことがあるのではないでしょうか(そして、しれっと何食わぬ顔でスタッフやキャストに紛れちゃえば、自分も食べられるんじゃないかな、、、という邪念が頭をよぎったことがあるのではないでしょうか。)

内容を見ていきましょう。

まず、朝は何と言ってもカフェインとカーブ(炭水化物)が必須です。コーヒーは、ニューヨーカーのガソリン。これで眠気を吹っ飛ばし、さらにベーグルやマフィンなどの粉もので脳に栄養を送ります。この2つは、ケータリングを雇えないほど低予算の現場だとしても、しっかりと用意されていることがほとんどです。。

プロダクションの予算にもよりますが、ケータリングの朝ごはんにはその他、フルーツ、ヨーグルト、シリアル、ナッツ、オムレツ、カリカリベーコン、ソーセージ、ポテト、食パンやフランスパンやクロワッサンなど数種類のパンとピーナッツバターなどの各種スプレッド、、、とバラエティ豊かなメニューが勢ぞろいすることも珍しくありません。

中でもわたしのお気に入りは生ジュースです。オレンジやグレープフルーツなどの柑橘系や、人参やビーツやセロリなどの野菜系のジュースを、DIYで好きなだけ作れるコーナーが準備されていることがあるのですよ。生ジュースって、自宅で作ると、たった1杯をつくるためだけに、準備も片付けもたいへんだし、ゴミも出るし。。。

 

cateringbreakfast (1)さらに、テントの近くにトラックが停まって(または朝ごはんセクションの一角で)、作りたてのメニューを出してくれることも。ブリトー、ラップサンド、目玉焼きトーストなど、なんでも好きなものをリクエストしてOK。

先日は、「野菜とチーズと卵を適当にパンに挟んで」、とオーダーしたら、コッペパン風のパンにスパニッシュオムレツが挟まれた熱々のサンドイッチが出てきて、クリエイティビティとあまりの美味しさに朝から感激しました(写真)。

もはや、どこのホテルですかここは、と。ケータリングすげぇ。

ランチやディナーには、サラダなどのアペタイザー、サンドイッチやパスタなどの炭水化物、お肉やお魚のタンパク質、デザートと、だいたいの場合はフルコースが一通り用意されています。アレルギーがある人、食事制限をしている人、健康志向の人のニーズにもしっかり対応、関係者みんなが食べられるようにという細やかな配慮がうかがえますね。

さらに、「3度の飯」に加えて、クラッカーやディップなどの軽食、スイーツ、スナックなどの間食がいつでも食べられるよう、撮影現場の一角には専用のコーナーが用意されています。これらは「クラフトサービス(Craft Service)」と言って、ケータリングとはまた別の担当者が、一日中つきっきりで管理をしてくれます。現場では短縮して「クラフト」とか「クラフティ」とか言います。

撮影中いつ腹ペコになっても、ケータリングとクラフトサービスがあれば安心です。ごはんもおやつも食べ放題ですからね。いやぁ、ここまで至れり尽くせりにしていただくと、誰だって、やるぞ!という気になりますよねぇ。

実は、こうしたありがた〜いごはん事情には、労働組合が大きく影響しています。

俳優組合の規定では、「集合時間から6時間以内にはランチ休憩を設けること、云々」ときっちり決められているんです。もしも、撮影スケジュールが押して、、、移動に思ったより時間がかかって、、、、などと言ってごはんが遅れたりすると、プロダクションは俳優にペナルティを払わなければいけません。

ちなみに、ごはんの権利が守られているのは俳優だけではなく、それぞれ専門の組合に入っているカメラさん、音声さん、セットデザイナーさん、などのスタッフの皆さんも同様です。これはアメリカならではのようで、初めてニューヨークで仕事をしたという日本のプロデューサーさんが、「セットの準備中、どんなに大事な局面であろうとも、ランチの時間になるとみんな仕事の手を止めてサラッと食べに行ってしまう。日本じゃありえない。」と嘆いていたのが印象的でした。

「ベストのコンディションで力を発揮するためには、ごはんをないがしろにしてはいけない」という認識が徹底しているのは、ありがたい限りです。腹ごしらえをさせていただいた分、しっかり仕事をせねばいけませんね。

一方、日本の撮影現場では、「ごはんが遅れたから罰金払え!」と申し立てる者は誰もおりません。それ故か、忙しすぎて食事の時間もままならない、という状況に陥ることも(あったような。遠い記憶の彼方に)。前述のようなクラフトサービスもありません。しかしながら、関係者の誰かが話題のスイーツやこだわりのお菓子を差し入れてくれることも多かったりして、組合絡みでガチガチにルールが決まってないからこその、個人の心遣いが入る余地があると言いますか、グレーゾーンがいっぱいあると言いますか、それはそれで良さだったりもします。

こうした違いはおもしろいですね。

(この投稿は、2016年8月19日のThe Huffington Postに転載されました)