カテゴリー別アーカイブ: 01. 俳優奮闘記

インタビュー @BuzzFeed JAPAN

なななんと、バズフィードジャパンさんが、映像制作チーム Derrrrruq!!! (デルック) の3人をインタビューしてくださり、制作中の報道バズや前作二アベについて、それらの作品に込めた我々の想いについてを、素敵な記事にしてくださいました!

「女子アナ」のレッテルとともに、ニューヨークに渡った

https://www.buzzfeed.com/jp/shunsukemori/hodobuzz

38600363_298865070867034_3303640383967199232_n「自分自身に貼られたレッテルに違和感を感じたり、不満を抱くのって、普遍的な体験としてあると思うんです。でも、社会で生きていくためにはそのレッテルを上手く使わないといけないこともあって。(近藤)」(本文より)

「「女だから」「男のくせに」、「〇〇らしく」って、正直つらくない?(Yahoo! ニュースより)

Yahoo! ニュースのヘッドラインにも載せてくださっています。ぜひぜひご一読ください。ありがとうございます!

Derrrrruq!!! が制作する新作ドラマ報道バズ、完成配信のためのご協力をどうぞよろしくお願いします!これまでにご支援、ご協力いただいた方々には、重ねてお礼を申し上げます。

キックスターターキャンペーンページ:
http://kck.st/2u8rx8o

渡米10年目にしてオフ・ブロードウェイ・デビュー。私がニューヨークに居続ける理由。

IMG_1663何度見ても写真に収めたくなるマンハッタン・スカイライン

2018年、6月3日。

その日、私はマンハッタンの劇場にいて、自分にとっていわゆる「オフ・ブロードウェイ・デビュー」となった舞台『Time’s Journey Through a Room』(*1) に出演していました。

2009年、6月3日。

その日、私はグランド・セントラル駅の近くにいて、「Heavy」のスティッカーが貼られた巨大なスーツケースを引きずりながら、途方にくれていました。ジョン・F・ ケネディ国際空港から市内に向かうバスの中で、パスポートと所持金のすべてを盗まれてしまったからです。財布は空っぽ、頭は真っ白でしたが、この日から憧れのニューヨーク生活が始まると思うと、胸は期待ではち切れんばかりでした。

6月3日は、私の渡米記念日です。

今年の記念日をもって、私のニューヨーク在住歴は丸9年となり、10年目に突入しました。

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—10年後を知っていたら、ニューヨークには来ていなかったかも。

毎年この時期は、「渡米当時の私が、今の私を見たらどう思うだろう」というようなことを悶々と考えてしまいます。

6月までの間、上記の舞台に参加できたことは、我ながら身にあまる光栄だったと今でも思います。ただ、渡米当時の私に、「あなたは9年経たないとオフ・ブロードウェイ・プロダクション(*2) の舞台には立てないよ」、という事実だけを教えてあげたら、彼女はとっとと日本に帰ってしまったかもしれない、とも思います。

あの時は、ニューヨークで頑張ったら、きっと、ぐんぐんスキルアップして、いろんな仕事ができて、楽しい未来が待っているはず!ということばかりを考えていて、知らなかったこと、わかっているつもりでわかっていなかったことが多すぎました。

—ここが辛いよ、ニューヨーク。

どこに住んでいようとも困難はつきものですが、外国人としてアメリカ合衆国で生活していくのは、決して簡単とは言えません。

まず、外国人である私たちは、ビザを取って、それを存続させていないと、この国には住み続けられません。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、俳優として働くために必要なアーティスト・ビザ(O-1)や、アーティスト・グリーンカード (EB-1) を取得するためには、多額の費用と、これまでの実績を証明する長い長いプロセスが必要です。

自分が一生懸命積み上げてきた実績が全否定されるかのような敗北感、拠り所にしてきた価値や信念を嘲笑われるかのような屈辱感、常に演じる仕事に関わっていないとアメリカには居られないという焦燥感と恐怖が、ビザ取得の過程にはついて回ります。また、実績を証明するために必要な推薦状を求めて頭を下げて回る中で起こり得るパワー・ハラスメントやセクシャル・ハラスメントの数々を、私は何度も見聞きしてきました。

外国人が学生の間は、特別な許可をもらわないとお金を稼げませんし、就労ビザを持っていても、登録済みの雇用主以外とは仕事をしてはいけないことになっており、アルバイトなどの副業も基本的にはできません。それにも関らず、生活費、学生ローン、必要経費の数々は、容赦なく財布と銀行口座に襲いかかります。高騰し続ける家賃は東京の3倍4倍(*3) はするかというほどで、人見知りを我慢して数人とルームシェアをして寝どころを確保するも、家主やルームメイトとのトラブルは日常茶飯事。ラーメンだって、メンマと替え玉を追加注文すれば1杯20 ドル (約 2237円) は当たり前。仕方がないから同じものばかり食べていると、栄養不足でやつれたり、抵抗力が落ちて寝込んだりします。

さらに、仕事でも私生活でも、1秒で「言葉がわからない人」というレッテルを貼られ、身構えられてしまうレベルの英語しか話せなくても、自分の考えを主張し続け、自分は「どこの馬の骨かもわからない」者ではないことを証明できなければ、誰も足を止めて向き合ってはくれません。

もちろん、日本の家族や友人にも気軽には会えません。大切な人が亡くなったり、病気や怪我をしたり、事件や事故又は天災の被害にあっても、すぐには駆けつけられません。このために眠れずに過ごした夜は数え切れません。私にはこれが一番辛かった。

他にも挙げればきりがありませんが、このように、ビザ、お金、言語、人間関係、心身の健康などの面で、果たしてニューヨークにいる意味はあるのだろうかと自問自答させられる場面がこれほど多く訪れるとは、渡米当時は想像できていませんでした。

—それでも居たい、ニューヨーク。

では、私はなぜニューヨークに居るのだろう。9年間も居続けてしまったのはなぜだろう。

こちらでアメリカ生活の大変さを回想していたら思わず泣きそうになりましたが (笑)、ニューヨークに住んだ9年は、決して辛いことだけではありませんでした。住んでみないとわからなかったニューヨークの素晴らしさも、たくさん知ることができました。

自分の才能や技術の不足ぶりに絶望した時に、思わぬところで評価を得たり。もう終わりにしようと思った時に、思わぬチャンスが舞い込んできたり。

私個人の生活を振り返ると、そんな小さな希望の糸を必死に紡いで命綱にし、まだやろう、あと少しやろう、と思っているうちに、汚くてうるさい地下鉄にも慣れ、訛りのある英語も大声で話すようになり、チーズケーキの大きさにも驚かなくなり、マンハッタン内の自転車走行が安全な道を熟知し、1ヶ月の食費を150ドルにする節約術を覚え、キャットコールをされても物怖じせずに睨み返すようになり、ゴキブリやクモを殺すことなく窓の外に逃がす技を習得し、近所のハトたちの顔の見分けがつくようになり、気がついたら9年経ってしまった 、というのが正直な感想です。

ニューヨークは、「個」を尊重する文化があり、チャンスの扉が開いている街です。キャリアや家族の形などに関して多様な生き方を選択をしている人たちが身近にいて、「私もこういう人間になりたいな」と思わせられるロールモデルには事欠かない街です。

「個」を尊重するからこそ孤独が浮き彫りになり、チャンスがたくさんあるからこそ競争が激しく、選択肢が多いがゆえに価値観や考えが相容れない人同士が衝突します。しかし、それを補って余りある街の魅力が、きっと結果的に9年もここに居てしまったことの理由だろうと思います。

なんだかこう書くと、タチの悪い恋愛にはまるパターンの典型みたいですが、「続けていればいつか何か良いことが起こりそう」、「自分はこれだけ頑張れたのだからもう少しいけそう」、と信じられる場所が、私にとってはニューヨークだったのかなと思います。

—未来への希望と、自分への信頼を手に入れられる街。

「俳優って、自分ではやめどきがわからなくない?やめどきがわからないまま、歳だけとっちゃった俳優崩れみたいな人たち、ニューヨークにはいっぱいいるよね。」

と、かなり昔に日本人のお知り合いの一人に言われたことがあります。かなり昔すぎて、どんな適当な返事をしたかは忘れてしまいましたが、胸の奥で何かがぎゅっと締め付けられたような感覚になったことは、今でも鮮明に覚えています。

未来への希望と、自分への信頼の感覚を与えてくれるニューヨークは、私に限らず夢や目標を持ってやってくる者たちにとっては、ある意味、罪な街なのかもしれませんね。。。

来年は飛躍の年になる、来年は飛躍の年になる、とフォーチューン・クッキー (*4) に言われ続けて、気がついたら人生終わっている、というようなことにならない気がしないでもありませんが、、、

ニューヨーク10年目、私はますます元気です!

(この投稿は、8月6日のThe Huffpost Japanに転載されました。)

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(*1) 「Time’s Journey Through a Room」は、第49回岸田國士戯曲賞を受賞した岡田利規さん作「部屋に流れる時間の旅」の小川彩さん翻訳による英語版の脚本を、ザ・プレイ・カンパニー(The Play Company, The PlayCo)のプロデュースによってオフ・ブロードウェイ・プロダクションとしてニューヨークで上演した舞台。 同プロダクションは、米ニューヨーク・タイムズ紙の「Critic’s Pick(舞台批評家がオススメする舞台)」に選ばれ、その他舞台批評家の間でも好評のうちに千秋楽を迎えることができました。貴重なお時間を割いて足を運んでくださった皆様、支えてくださった皆様に、俳優として関わっただけの私からも心よりお礼を申し上げます。また、このような海外の素晴らしい作品をオフ・ブロードウェイ・プロダクションの舞台としてプロデュースし続けているザ・プレイ・カンパニーの皆様に、心からの感謝と敬意を表明いたします。

(*2) オフ・ブロードウェイ・プロダクションとは、舞台俳優や舞台監督などの組合である Actor’s Equity Association (アクターズ・エクイティ・アソシエーション、AEA、米国俳優協会) の契約のうちの「Off-Broadway Contract(オフ・ブロードウェイ契約)」が適用される舞台で、組合俳優の出演料、1日のリハーサルや休憩の時間・回数、公演期間などに厳密な規定があります。しかしながら、組合の契約が適用されず前述の規定がない舞台でも、「オフ・ブロードウェイ」とだけ呼ばれることもあるようです。

(*3) Business Insiderによると、今年のマンハッタンの平均家賃は3,667ドル (約41万円) /月 だそうです。。。

(*4) 主に中華系レストランで、食事の最後にもらえることがあるクッキー。中が空洞になっており、占いが書かれた紙が入っています。

Yahoo! JAPAN ニュースに「報道バズ」(via DANRO)

主演とプロデューサーを務める新ドラマ「報道バズ」についてのインタビューを、ウェブメディア「DANRO」さんにて記事にしていただきました。ヤフーニュースにも載せていただいたので、ぜひご覧ください!

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ニューヨークの映像製作チーム「Derrrrruq!!! (デルック)」の一員として製作している社会派連続ドラマ「報道バズ」。

ただいま残りの制作費を募るクラウドファンディング・キャンペーン中です。作品の内容、素晴らしいキャストやクルーの紹介、クラウドファンディングという形で皆様にご協力をお願いするに至った経緯など、詳細はこちらのリンク先のキャペーンページに書きました。
http://kck.st/2u8rx8o

11日の夜にキャンペーンを開始してから、おかげさまで調達額は6000ドル(約68万円)を超えました。

報道バズには、川出、近藤、そして私の3人で4年間の全てを注いでまいりました。こうして皆様に作品について知って頂くに至り、ご支援まで賜われるところまでやってまいりましたことに、一同感謝の気持ちしかありません。作品を世に出すための責任を強く感じるとともに、ご期待と、温かいご支援にお応えできるよう、今後とも尽力してまいります。

DANROさんのコンセプトは「ひとりを楽しむメディア」です。ひとりになる自由があることも、私がニューヨークを好きな理由の一つです。DANROさんの他の記事も面白いのでぜひぜひご覧ください

ニューヨーク発・連続ドラマ「報道バズ」

本日は、お知らせがございます。Eng_final.png

ニューヨーク在住日本人の仲間たちと完成させたウェブドラマ「二アべ(2nd アベニュー)」から4年以上経ちましたが、この間、川出真理、近藤司、そして私という同じメンバーは、この映像制作チームを「Derrrrruq!!! (デルック)」と名付け、二アベと同じく日米合作の新しいドラマを製作してきました。

ドラマの名前は、「報道バズ」です。

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「報道バズ」は、新人ジャーナリストとなる主人公​​と、彼女を取り巻く個性派揃いの登場人物たちの目線を通して、メディアの在り方、女性の生き方、社会が押し付けてくる “〇〇らしさ”(男らしさ、女らしさ、日本人らしさ、年相応など)に対し問いを投げかける社会派エンターテイメント作品です。

私はプロデューサーのひとりとして製作をしてきただけではなく、「女子アナ」と呼ばれながらバラエティー中心の仕事をしていた日本のテレビ局を辞めて、長年の夢であった報道に携わるためニューヨークのニュースアプリ会社に転職する主人公・和田明日香を演じています。​

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構想、準備、撮影、ポストプロダクションに至るまで、​日米多くの方々にご協力をいただいてきた本作は現在、完成配信のためのクラウドファンディングキャンペーンをキックスターター上で行っています。

こちらのキャンペーンサイトで、プロモーションビデオ、あらすじ、作品概要、私たちが作品に込めた想い、キャスト・スタッフたちの紹介をしております。プロモーションビデオだけでなく、番組予告編の映像も初公開しているのでぜひご覧いただけると嬉しいです。

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(昨夜のキャンペーン開始から半日経った7月11日現在)

 

​「報道バズ」は​、​メディアのタブーと戦うジャーナリストの物語です。

それと同時に、何をするにも「女のくせに」「女だから」「女らしく」を投げつけてくる社会を必死で生き抜く、一人の人間のストーリーです。

 

HodoBuzzCollage

デルックとしては2回目となるクラウドファンディング。私たちが選んだサイトは、前回と同じ「購入型」のクラウドファンディングプラットフォーム「キックスターター」です。前回と違うのは、昨年9月に日本でもサービスが開始され、お手続きが日本のクレジットカードを使い日本語で容易にできるようになった点です。ご支援いただく額に応じて、ささやかですがリワード(お返し)もご用意させていただきました。

すでに多くの皆様には、ゼロから始めた報道バズの製作過程において、また前作の二アベにおいても、たくさんのご支援をいただいてきました。重ねてお礼を申し上げます。

本作を完成させて世に出すため、「報道バズ」キックスターターキャンペーンを通して、ファンディング、情報拡散など、ご支援ご協力をいただけるととても嬉しいです。ご検討の程何卒よろしくお願いします。

追記(7/13):番組予告編はこちらでもご覧いただけます!

 

旅の終わり

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岡田利規さん作「部屋に流れる時間の旅」の英語版オフブロードウェイ舞台「Time’s Journey Through a Room」は、1ヶ月の公演を終え、昨日無事に千秋楽を迎えることができました。

やっとスパイシーフードも思う存分食べれるし、お酒もガボッと飲めまーす(喉が心配で控えていた)!!!

TJTRclosing2closingflowers下の2枚はクロージングナイトより。
皆様の優しさでうちがお花屋さんみたいになってくれてますーうふふ。

いただいたお花の香りに包まれながら、今日は朝から「旅」の余韻に浸っています。お花の他にもお友達の皆様には色々とお心遣いいただきまことに恐縮でございます。

関係者の皆様、支えてくださった皆様、貴重な時間を割いて観劇にお越しくださった皆様、温かいコミュニティーへの感謝の気持ちで胸が苦しいくらいで、また改めて個人的にお礼をお伝えさせていただければと思います。私にどんな恩返しができるだろうか、時間をかけて考え行動に移していきたいと思います。

また、このような海外の素晴らしい作品たちをニューヨークの舞台としてプロデュースし続けているプレイカンパニーの皆様に、心からの敬意を表明いたします。今後とも彼らのご活動に注目していこうではありませんか。

これが私のいわゆる「オフブロードウェイデビュー」となりましたが、正直なところ、期待に胸を膨らませて渡米した当時の私に、「9年後にならないとオフブロードウェイの舞台には立てないよ」と教えてあげたら、彼女は失望して日本に引き返したかもしれません。ニューヨーク生活は、キャリアはもちろん、全てが本当に期待どおりにならない。思うように結果が出ないときでも、少しずつ自分で基準を作って、前に進めているという実感を少しでも感じられる方法を見つけて、コツコツやっていくしかない。

これを機に舞台俳優労働組合 (Actors’ Equity Association) にも加盟します。今後も引き続きご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

EquityCot

(おまけ→:1日2公演あった日は、組合が用意してくれたベッドの上だけを布団仕様にして楽屋で爆睡。総じて日頃の体力なさを実感。今回の舞台でほのか役を演じニューヨークタイムズ含め批評家に絶賛された女優の川久幸ちゃんが撮ってくれました。)

Happy Happy Closing🎉 I can’t be more grateful to everyone who came, helped, and supported the PlayCo’s production of “Time’s Journey Through a Room”. I’ll need more time to process this bursting feeling of gratefulness. This wasn’t made possible without you, and without The Play Company, one of whose missions is to bring ambitious international pieces like this one onto Off-Broadway productions. I will never take that for granted. Thank you.

To be honest, I might have had a second thought 9 years ago, when I decided to move to NYC with full of unrealistic hopes and dreams and with all my money in traveler’s checks (which were all stolen later, long story), if I had known I wasn’t going to be able to perform on Off-Broadway till 9 years later, but “I am really happy right in this moment (Arisa)”, and that the journey continues. Acting is fun!