いつもとは違う朝

NicobyMasaki

先の投稿で少し触れましたが、ニコリーノが病気になってしまいました。

寒風が容赦なく吹きつける師走のある朝、7時ごろ。いつも通り「おはよう」を言いに行くと、首を横に振りながら、ぐるぐると同じ方向に回っていたニコリーノ。その動きは、犬が自分の尻尾を追って回る様子に似ていました。

自分で動きをコントロールできないことにパニックになっているようだったので、何かにぶつかって頭や目を怪我したら大変。そっと体を抑えると、その小さな体から心臓が飛び出してきそうなほど激しい鼓動を感じました。呼吸は荒く、瞳がゆらゆらと小刻みに揺れていました。

どのくらいこのように回っていた状態だったのかはわかりませんが、発見してから1分ほどで全ての症状は治まり、ぐったりとした様子で丸くなりました。

うさぎの病気を知らないわけではないし、レスキューでも療養中の子に会ったことは何度もありますが、昨日の夜まで元気に跳ね回っていたニコリーノの苦しそうな様子を見るのはとてもショックでした。症状の出ている状態をビデオに撮っておかなかった事を後悔しています(後述)。

落ち着き始めたニコリーノの様子を見守りながら、心強い友人たちに協力をお願いして情報を集め、朝一でうさぎを診てくれる動物病院の中の、評判の良いドクターのところに連れて行きました(うさぎや鳥などの「エキゾチックアニマル」は、診てくれる病院が限られます)。

ニコリーノは、病院に着いた頃には、回ることはおろか、フラフラするなどの小さな症状もすっかりなくなり、食欲も通常になっていました。イヤーインフェクションなど他の可能性を除外した結果、「EC」による早期のケースではないかということで、血液検査を受けて1週間後の結果を待ちつつ様子を見ようということになり帰宅しました。

ECは、Encephalitozoon cuniculi(エンセファリトゾーン・カニキュリ)という寄生虫で、母親からの胎内感染や、他のうさぎの尿からの経口感染によって、全てのうさぎのうち約52%が感染している、または感染したことがあると言われるほど一般的なもの。キャリアでもほとんどのうさぎが無症状で過ごしますが、その中の約6%ほどのケースでは、斜頸、麻痺、痙攣などの神経系の障害、白内障など目の障害、腎炎など腎臓の障害が起こることがあります(参照)。診ていただいたドクターも周りのボランティアさんも、名前の頭文字をとって「EC(イー・シー)」と呼んでいましたが、日本ではそのまま「エンセファリトゾーン」と呼ばれるのが一般的のようですね。ただ、うさぎの病気についてはECも含め、分かっていないことが多いみたいです。

ドクターの前では「元気」だったニコリーノですが、帰宅してからも時々フラフラするなどの症状が見られたため、その様子をビデオに撮ってドクターに相談し、テストの結果を待たずに翌日からECの治療を始めることにしました。ECだった場合、寄生虫に破壊された脳の細胞は治療で回復しませんので、進行する前の早期治療が重要になるからです。

というわけで、1日1回、Panacurという薬をシリンジでニコリーノの口に流し込むことになりました。

ハトをタオルでブリトーみたいにグルグル巻きにして、左手で体を抱えつつハトの口を開き、右手に抱えたシリンジからすかさず薬をお口に流し込む、というエキスパートH&Kから教えてもらったスキルがここでも役に立ちましたー。この治療を28日間続けながら、検査結果も待ちつつ、経過を観察します。

それから1週間後。

このままECの治療を続ければニコリーノは元気になるに違いない!と喜んだのもつかの間、血液検査の結果はネガティブでした。

つまり、ニコリーノはECに感染していないということになります。

原因は他にあるのかしら、、、ECの典型的な症状の1つに「眼振」があるのですが、ニコリーノの瞳のゆらゆらは単純に目が回ってただけということか。

しかしながら、ECは感染が初期の場合は検査結果に出てこない可能性があること、ニコリーノが多少フラフラすることはあってもその後は発作もなく元気なこと、28日で完了する治療を途中でやめてしまうと全てが無効になってしまうことを考慮して、治療を続行することに。

ニコリーノは、思いっきり嫌そうにしながらですが、今も毎日薬を飲んでくれています。たまに「寝てるようにもフラフラしてるようにも見えるようなゆらゆらな状態」を見せる以外はいたって健康、無防備にひっくり返って寝る回数も増えました。

どうかよくなってくれますように。

NicowMahobyMasaki
Photo by Masaki Hori
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