月別アーカイブ: 2016年8月

新作ドラマ、オーディション情報

二アベから2年、近藤司、川出真理、わたし、の同じチームで新作ドラマを撮ります。マリコとタイチのその後。。。ではなく、今回はジャーナリズムをテーマにした新しいストーリーで、ただいまオーディションの真っ最中。

NYのニュースアプリ会社で働く女性主人公の上司と同僚、メインの登場人物4人を演じる俳優を募集しております。下記にオーディション情報を公開しますので、興味がある方、興味がありそうな方をご存知の方、ぜひともお知らせください。

  • 主人公の上司(35〜45)男性:主人公の新しい職場の上司。ジャーナリストとしての経歴は長いが自分の才能と人生に疑問を抱いている。
  • 主人公の同僚(20〜35)男性:あまり仕事ができないが陽気で愛嬌があり憎めない。
  • 主人公の同僚(20〜35)男性:ゲイ。口数が少ない。コンピューターに強い。
  • 主人公の同僚(18〜32)女性:ハーフの日本人。生まれも育ちも日本なのに日本人に見えないことにコンプレックスがある。

10月中旬〜11月にNYで撮影予定。ユニオン、ノンユニオン可。契約カテゴリーは、SAG-AFTRA New Media。有償。

興味がある方はキャスティング担当:hodobuzz.casting(あっと)gmail.comまで、レジュメとヘッドショット、もしあればアクティングリールのリンクも添付して、メールをお送り下さい。選考させていただいた後、オーディションの案内を、企画と役の詳細と共にお送りさせていただきます。

新作は(も!)、きっと面白い作品になると信じています。現場が楽しいことは間違いなしです。

お忙しいところ恐れ入りますが、ご協力をお願いします!Thank you for your time and consideration:)

2avshoot12avshoot22avshoot32avshoot4

ロケ弁じゃない、アメリカ撮影現場のごはん事情

暑い。

これは毎日やばい暑さです。

尋常じゃなく不快なので、ここ一週間くらいTシャツ短パン以外の服は着られない状態です。1日の終わりの衰弱ぶりがハンパない。

皆さん、暑いと食欲がなくなりがちですが、こういう時ほど栄養あるものをしっかり食べて、元気を出していかないといけませんよ。。。!!

☆☆☆

ところで、「腹が減っては戦はできぬ」の認識があるのは、日本だけではありません。アメリカでも同じです。むしろ、こちらの方がある意味、徹底しているかもしれません。

というわけで今日は、わたしが見てきた、アメリカの撮影現場のごはん事情を少しご紹介しますね。

onsetforCM (1)

日本で撮影現場のごはんと言えば、いわゆる「ロケ弁」。

銀だらの西京焼きとか、卵焼きとか、しいたけの煮付けとか、丁寧に準備された品々がコンパクトに詰め込まれたロケ弁は、効率とグルメを追求した珠玉の品。食事もままならないほど忙しい状況の中でも美味しいものを食べてやる!!という、意気込みを感じますよね。

一方、アメリカの映画、テレビ、CMなどの現場では、ロケ弁は出てきません。それでは、俳優やスタッフの皆さんは、一体どんなごはんを食べているのでしょうか?

答えは、「ケータリング」のビュッフェ式ごはんです。

Wikiでは「顧客の指定する元に出向いて食事を配膳、提供するサービス業」と定義されているケータリング。プロダクションとは別の、ケータリングを専門とする会社が、準備から片付けまで、撮影現場の「3度の飯」をすべて担当してくれます。

ニューヨークにお住いの皆さんは、美味しそうな食べものが並んだケータリングのテントがひとつふたつとサイドウォーク(歩道)に並んでいるのを、見かけたことがあるのではないでしょうか(そして、しれっと何食わぬ顔でスタッフやキャストに紛れちゃえば、自分も食べられるんじゃないかな、、、という邪念が頭をよぎったことがあるのではないでしょうか。)

内容を見ていきましょう。

まず、朝は何と言ってもカフェインとカーブ(炭水化物)が必須です。コーヒーは、ニューヨーカーのガソリン。これで眠気を吹っ飛ばし、さらにベーグルやマフィンなどの粉もので脳に栄養を送ります。この2つは、ケータリングを雇えないほど低予算の現場だとしても、しっかりと用意されていることがほとんどです。。

プロダクションの予算にもよりますが、ケータリングの朝ごはんにはその他、フルーツ、ヨーグルト、シリアル、ナッツ、オムレツ、カリカリベーコン、ソーセージ、ポテト、食パンやフランスパンやクロワッサンなど数種類のパンとピーナッツバターなどの各種スプレッド、、、とバラエティ豊かなメニューが勢ぞろいすることも珍しくありません。

中でもわたしのお気に入りは生ジュースです。オレンジやグレープフルーツなどの柑橘系や、人参やビーツやセロリなどの野菜系のジュースを、DIYで好きなだけ作れるコーナーが準備されていることがあるのですよ。生ジュースって、自宅で作ると、たった1杯をつくるためだけに、準備も片付けもたいへんだし、ゴミも出るし。。。

 

cateringbreakfast (1)さらに、テントの近くにトラックが停まって(または朝ごはんセクションの一角で)、作りたてのメニューを出してくれることも。ブリトー、ラップサンド、目玉焼きトーストなど、なんでも好きなものをリクエストしてOK。

先日は、「野菜とチーズと卵を適当にパンに挟んで」、とオーダーしたら、コッペパン風のパンにスパニッシュオムレツが挟まれた熱々のサンドイッチが出てきて、クリエイティビティとあまりの美味しさに朝から感激しました(写真)。

もはや、どこのホテルですかここは、と。ケータリングすげぇ。

ランチやディナーには、サラダなどのアペタイザー、サンドイッチやパスタなどの炭水化物、お肉やお魚のタンパク質、デザートと、だいたいの場合はフルコースが一通り用意されています。アレルギーがある人、食事制限をしている人、健康志向の人のニーズにもしっかり対応、関係者みんなが食べられるようにという細やかな配慮がうかがえますね。

さらに、「3度の飯」に加えて、クラッカーやディップなどの軽食、スイーツ、スナックなどの間食がいつでも食べられるよう、撮影現場の一角には専用のコーナーが用意されています。これらは「クラフトサービス(Craft Service)」と言って、ケータリングとはまた別の担当者が、一日中つきっきりで管理をしてくれます。現場では短縮して「クラフト」とか「クラフティ」とか言います。

撮影中いつ腹ペコになっても、ケータリングとクラフトサービスがあれば安心です。ごはんもおやつも食べ放題ですからね。いやぁ、ここまで至れり尽くせりにしていただくと、誰だって、やるぞ!という気になりますよねぇ。

実は、こうしたありがた〜いごはん事情には、労働組合が大きく影響しています。

俳優組合の規定では、「集合時間から6時間以内にはランチ休憩を設けること、云々」ときっちり決められているんです。もしも、撮影スケジュールが押して、、、移動に思ったより時間がかかって、、、、などと言ってごはんが遅れたりすると、プロダクションは俳優にペナルティを払わなければいけません。

ちなみに、ごはんの権利が守られているのは俳優だけではなく、それぞれ専門の組合に入っているカメラさん、音声さん、セットデザイナーさん、などのスタッフの皆さんも同様です。これはアメリカならではのようで、初めてニューヨークで仕事をしたという日本のプロデューサーさんが、「セットの準備中、どんなに大事な局面であろうとも、ランチの時間になるとみんな仕事の手を止めてサラッと食べに行ってしまう。日本じゃありえない。」と嘆いていたのが印象的でした。

「ベストのコンディションで力を発揮するためには、ごはんをないがしろにしてはいけない」という認識が徹底しているのは、ありがたい限りです。腹ごしらえをさせていただいた分、しっかり仕事をせねばいけませんね。

一方、日本の撮影現場では、「ごはんが遅れたから罰金払え!」と申し立てる者は誰もおりません。それ故か、忙しすぎて食事の時間もままならない、という状況に陥ることも(あったような。遠い記憶の彼方に)。前述のようなクラフトサービスもありません。しかしながら、関係者の誰かが話題のスイーツやこだわりのお菓子を差し入れてくれることも多かったりして、組合絡みでガチガチにルールが決まってないからこその、個人の心遣いが入る余地があると言いますか、グレーゾーンがいっぱいあると言いますか、それはそれで良さだったりもします。

こうした違いはおもしろいですね。

(この投稿は、2016年8月19日のThe Huffington Postに転載されました)