アワードシーズン、きたる。

アワードシーズンまっただ中です。

映画賞といえば、2月に授賞式があるアカデミー賞が一番有名ですね。実はその他にも1月2月はたくさんの賞のノミネーションと受賞の発表があり、アメリカの映画界はこの時期が1年の中でいちばん盛り上がります。

これらの賞は、興行収入や観客動員数などで明確な「売れたかどうか」ではなく、「良い映画かどうか」のものさしで作品を評価するという点で重要です。こうした賞の影響力が、アメリカ映画の質の高さを保ってくれていると言ってよい。

映画/テレビ俳優が加盟する労働組合、映画俳優組合(SAG =Screen Actor’s Guild)も、みんなで選ぶ「SAG AWARD(サグ・アワード)」という賞を設けています。

で、その選考のために1票を投じることができるわれわれ組合員には、出演俳優や監督のQ&A付きスクリーニングへの招待やら、映画丸ごとダウンロードの案内やら、DVDスクリーナーやらが、どばばばーっとまとめて届きます。おかげで、その年のノミネート作品のほとんどを観ることができます。

「サグに入ってよかったことある?」という話を俳優同士でしたりしますが、わたしが個人的に一番よかったのってこの特権かもしれません。はは。

Screeners2012写真はうわさのDVDスクリーナー。毎年12月の半ばにまとめて厚紙の入れ物に入って届きます(2012年に届いたものの一部。どちらの映画もアカデミー賞を受賞しましたね)。

入れ物には小さい文字で、「コピーしたり、ネットにアップしたり、公開上映したり、誰かに貸したり売ったり、絶対にしないこと。DVDにはデジタルウォーターマーク(なんだそれ)が着いてるから、不正はすぐに足がつくからね!」と書かれています。

さらに、本編を再生すると、「これは審査用だからね!審査用のDVDだからね!」という警告文が出ます。それも、おっきく、何度も繰り返し出ます。

なるほど。この特権を乱用されては商売になりませんからね。

MY FIRST POPCORN

一方、巨大スクリーン&爆音で映画の醍醐味を味わえるのがスクリーニング。票の獲得にはいちばん効果があると思われますので、アワードねらいの映画はどれもここぞとばかりに開催します。

さっき数えてみたら、わたしがこの1ヶ月のうちにスクリーニングで観た映画は14作ありました。

人生初「映画館deポップコーン」をしたよ、の図→

先に感想を書いた「BIRDMAN」の他には、

ホテルのコンシェルジュと若い従業員の交友と冒険を描いた「The Grand Budapest Hotel
(独特のレトロなスタイルがハマる!有名俳優さんたちがさすがの存在感でチョイ役をやっているのを探すのも楽しいぞ)、

カンヌで監督賞を受賞したスリルと興奮度MAXの「FOXCATCHER
(レスリングの話で男ばっかりと思って敬遠しているみなさん、人間心理の描写がかなり面白いのでぜひ観て!)、

アート界の偽ベートーベン事件か?という「Big Eyes
(俳優さんの演技がすごすぎてキャラクターと一緒に腹が立ったり感動したり感情のジェットコースター体験ができる!)

が面白かった。

Q&Aのセッションがセットになっているスクリーニングもたくさんあります。監督のディレクション、俳優の役作り、オーディションのプロセスといった舞台裏のお話をじきじきに伺うことができとても勉強になるので、できるだけ行くようにしています。俳優ばかりで映画を観るという状況もこれまた面白い。盛り上がるツボが微妙に違って、内輪ウケっぽい空気が生まれて、エンドロールで出てくる俳優のクレジットのところでここ一番の拍手がどわっと沸いたりして。

今年はこれから2月にかけてノミネーション作品を全制覇する勢いでいきます。アワードシーズンのお祭り気分を最大限に満喫してきまーす。

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