らんちき白雪姫 by Paul MacCarthy

ただ今マンハッタンの3カ所(チェルシーで一カ所、残り2つはアップタウン)で開催されて注目されている Paul MacCarthy さんというアーティストによる展示を観にいった。お供はもちろん、われらが毒舌アートディーバのさっちゃん。

ふたつが近いのでいっぺんに行っちゃおう。まずは、Madison と69丁目にあるギャラリー、Hauser & Wirth へ。

裸の人間の型でつくったシリコンの人形が5体飾ってあるのだが、ホンモノの人間がこのなかに寝そべってても絶対分からんだろう…というくらい精巧で、あんなところやこんなところをまじまじと見るのを遠慮したくなるくらいだった。それでもまじまじ見てると、今にも「ぶゎくしょん!」とか言い出しそうな雰囲気。毛とかもリアルでキモすごい。

なんと、この日が最終日だった。

で、お次は歩いて5分ほどのPark Avenue Armoryへ。

Park Avenue と66丁目にそびえるこの巨大な赤煉瓦の建物は、元々戦車や戦闘機を格納していた倉庫だという。内部も拡張高く、とても美しい。アートエキシビション以外には、ビールのお祭りなどのイベントに使われているらしい。

テーマは「白雪姫」。ただし、エログロ満載でどろどろデレデレな大人の白雪姫である。映像はともかく、高床式にアレンジされた巨大な森はなかなか見応えがあった。

うーむ。かつてメトロポリタン美術館で衝撃を受けた「アレキサンダー・マックイーン」の展示を、同じ「人間狂気地獄絵図系」に分類するとして無理矢理比べてみることにする。

アレキサンダーマックイーンの展示が、「魔女狩り」とか「生け贄」を連想させる強烈な「死」臭を醸し出し、「この美を生み出すために何人死んでるんだ…」と考えちゃうぐらいに恐ろしく、「趣味が悪い」どうこうの次元を超越しているとするならば、こちら白雪姫の展示は、欲望が満載の強烈な「生(性?)」の臭いを醸し出していて、思いっきり「趣味悪いなー」と笑える余裕があった。登場人物はみんな狂っているけどそれなりにバカやっていて楽しそうで、ある種のユーモアがあって、作品全体が悪い冗談みたいな。悪ノリが過ぎたコスプレらんちき乱交ドロドロドラッグらんちきパーティにカメラが潜入し、その映像を無理矢理アートと言われて観せられているような感じ。

ドロドロしてデレデレしてばしゃーっという感じは、最近のホラードラマのセットで見慣れていたので、免疫がついていたのかもしれない。

さっちゃんによると、チェルシーのギャラリーの展示もこんな感じで「趣味が悪い」らしく、もう2度と行きたくないらしい。わたしももういいや。

あ、だから、高床式の森はすごかったですよ。森の木たちもなんとなくエログロなデザインでした。0614McCarthyWS-DwarvesHeader

ちなみに17歳以下は禁止。英断だ。展示は8/4まで。

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