月別アーカイブ: 2013年3月

うたた寝で春うらら

ニューヨークにも、ついに、ついに、春が来た!

明日日曜日は、イースターサンデーという祝日。そんなまったりモードの週末に向けて、やっとこさ空気のぽかぽか度も上がってきた。

道路にせり出したオープンカフェテーブルは、このスキに!と張り切って薄着してきたヒップスターたちがブランチを楽しむ姿であふれており、ハトたちはあちこちで子づくりに忙しく、街がうきうきしていたなぁ。

こんな週末は、まさにお昼寝日和。この方も、あられもない寝姿を披露してくれた。

寝ながら盆踊り〜♪

DSCN9921よいよい

DSCN9915ぁそれそれ。

DSCN9928くはーっ

DSCN9931毛深いと暑くってね。

ニューヨークは、春が短く、あっという間に夏になっちゃうので、つかの間の春うららを楽しみたいと思う。

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映画「The Place Beyond the Pines」

俳優ユニオン主催のスクリーニング。今回は「Blue Valentine」でもお馴染みの監督、デレク・シアンフランスさんのインタビュー付きだ。

ライアン・ゴスリングさんとブラッドリー・クーパーさんが出ている話題の新映画、

「The Place Beyond the Pines」である。

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あらすじ。

移動カーニバルのバイクスタントで大人気、タトゥーだらけのカリスマバイカー・ルーク(ライアン)は、ニューヨークの元妻と、知らずに生まれていた息子の生活ために、カーニバルを辞める決意をし、その巧みなバイクスキルを生かして強盗の道に走る。1度の成功に味を占めたルークは強盗を繰り返すようになるが、野心的な警察官・アヴェリー(ブラッドリー)によってその人生を終える。アヴェリーはそれをきっかけに”ヒーロー”として称えられ、腐敗した警察システムの中で飛躍的に昇進していくのだが…。

上演後にデレクさんがおっしゃっていたことが面白かった。

例えば、高い機材類はできるだけ売っぱらい、予算をかなり押さえて(半分にしたって言ってたと思う)、その分を俳優とのリハーサルや役作りにつぎ込むと言う。オーディエンスが一番気にして観るのは、結局は俳優だから、と。

俳優が自分たちで造ってきたものによって、作品が思わぬ方向に変わっていくのが面白いと言っていた。

また、暴力的なシーンがいくつかある映画なのだが、例えば万引きのシーンなどは、俳優に頭を使わせて実際にやらせるようなディレクションをしたという。ちょっとでも気を抜くと、「防犯カメラから見えてるぞ。」「そんな逃げ方だと追いついちゃうぞ」と言われて最初から撮り直し。本当にちゃんと万引きするしかないところまで俳優を追い込んだらしい。

そんなリアリティ追求型のディレクションのおかげで、どのシーンも緊張感が半端じゃない。「Blue Valentine」でもそうだったが、ドキュメンタリーが得意な彼ならではの手持ちカメラの映像も効果的だった。

映画からも、インタビューからも、本当に「造り上げていく」過程のクリエイティブなプロセスを愛している監督さんなんだな、という印象を持ちました。

オーディエンスを無理矢理に感情移入させようとする変にサッピーな音楽もついていないし、途中で中だるみすることなく前のめりで観きった。その間、何度も心臓が口から飛び出ること必至。

「犯罪映画」というカテゴリーだけど、正義とか家族の絆とかを考えさせられるお話。おすすめです。

公開は明日から!

頭が軽くなった初春

おい、 なんで今さら吹雪いてるんだ。

冬が最後の悪あがきをしているニューヨークです。

あんたはぐずぐずしていても、わたしはどんどん先に行くぜ!ということで、春っぽく髪を切りました。

こんな中分けのショートが、
photo-tsukiko copy

こうなって、
IMG_20130324_141723おおおーーー!IMG_20130324_151755こうなりました。@momotaro

ところで、日本の雑誌は情報が多すぎて、目がチカチカ、頭がくらくら、集中して読むとすごーく疲れるぞ。

この日はすべて自転車移動。ダウンタウンからミッドタウン、さらにアップタウンを経てウィリアムズバーグまで行ったので、帰ったらいい感じに疲れて久しぶりに爆睡できました。

☆☆☆☆☆

さて、前回の記事に書いたペンシルバニアのハト射撃ゲームへの反対署名にご参加くださったみなさま、本当にどうもありがとうございました。署名できなくとも、読んで心に留めてくださっているみなさま、どうもありがとうございます。この場を借りて御礼申し上げます。

”怪しい男が鳩がたくさんいる場所で種を撒いて、その近くにミニバンが止まっていて、しかもペンシルヴァニアのナンバープレートだったら要注意です。”とは、エキスパートH。だいじなので前回の記事にも補足しました。

ニューヨークで違法にハトを捕獲している人たちは怖い人たちなので、見つけても、すぐにケンカをふっかけるのはやめたほうがいいです。口笛を吹き吹き何気ないそぶりで通りがかって、奴らがエサを撒いてせこせこ集めたハトたちを散らしてやろうではありませんか。一般人の視線を感じることが増えれば仕事がやりづらくなると思うので。

わたしも、ごまめと愉快なハト仲間たちを根気よく見守っていきたいと思います。

ではでは、よい1週間を!

破裂した ハトのたれ死ぬ ペンシルバニア

あまり知られていないが、ニューヨークのお隣ペンシルバニア州では、ハトを撃ち落とすゲームが楽しめる。

スポーツとしての射撃が盛んなアメリカだが、ハトの射撃を法的に許しているのはアメリカ全州の中でもペンシルバニアだけだ。動物虐待だという声により、他のすべての州で禁止されてきた。

実は、ペンシルバニアでも1998年に一度は禁止になった。レイバーデーにハトを撃ち落とす伝統的な催しだった。しかし、その後に裕福な人たちのプライベート銃クラブが独自に射撃イベントを開催するようになり、それが現在まで続いているのだ。

ここでは載せないが、youtubeでビデオを検索すれば関連動画が山ほど出てくる。撃ち落とされたハトたちは、回収されて、ラッキーなときは首の骨を折られて息をひきとってから、運が悪いときはまだ生きている状態のまま、ゴミとしてドラム缶に放り込まれる。回収されなかったハトたちはもっと悲惨で、あちこちでのたうち回りながらゆっくりと死んで腐っていく。川に落ちて溺れる者もいる。

ビデオをみると、瀕死のハトを拾い集める役割を担当するのは、12、13歳ぐらいの少年たちだった。使い終わった割り箸をバキッと折って捨てるかのように、実に慣れた手つきでハトたちにとどめを刺していた。

動物虐待という声は、楽しみのために動物を大量に殺すこと自体に対してもそうだが、ゲームに使うハトをわざわざ死にかけにしていることでより高まっている。

なぜなら、これらのハトたちは、数日間エサも水も与えられず、ぎりぎりまで飢えたところで放たれるからだ。理由は、そのほうが撃ち落としやすいから。すでに飛び上がることさえできないほど弱っている場合も多く、そういう者たちはトテトテ歩いているところを横からズドンと撃たれる。

周囲の環境汚染もすごいらしい。

大量に腐っていく死骸は衛生上よいはずがないし、焼くなら焼くで臭いもすさまじい。なにせ1日で数100羽のハトの死骸が生産されるのだから。大量の銃弾は川に落ち、その鉛が魚たちを汚染し、その魚を食べた鳥を汚染する。ハトの死骸に蔓延した鉛は、それを食べたキツネなどの肉食動物を汚染する。

さらに、わざわざ他の州から射撃用のハトを捕獲してきている事実が、問題を深刻にしている。

「クイーンズボロブリッジのたもとで、怪しい男たちがハトを一網打尽に捕まえている光景を目にした。きっと食べるんだね!」

という話を友達から聞いた事があったが、ペンシルバニアの射撃場に持っていくためにこっそり捕まえていたとみてほぼ間違いないだろう。

これはニューヨークではもちろん、ペンシルバニア以外のどの州でも違法である。ニューヨークでこのような光景を見かけたら、ぜひDECに通報してください。

To turn in pigeon netters (state of New York), please call the New York State Department of Environmental Conservation:

718- 482-4885 (Weekdays)

or 877-457-5680 (Weekends).

マンハッタンでも目撃例が結構あるらしいが、クイーンズやブルックリンの朝方は特に要注意。エサを撒いて集めたハトを、ネットを使って捕まえるのだ。けっこう派手なので、見つかりにくい場所と時間を選ぶ傾向がある。

補足:”怪しい男が鳩がたくさんいる場所で種を撒いて、その近くにミニバンが止まっていて、しかもペンシルヴァニアのナンバープレートだったら要注意。”とは、エキスパートHの言葉。

ニューヨークで違法にハトを捕獲している人たちは怖い人たちなので、見つけてもすぐにケンカをふっかけるのではなく、口笛を吹き吹き何気ないそぶりで通りがかって、彼らが集めてるハトを散らしてやりましょう。視線を感じることが増えれば、彼らも簡単に仕事ができなくなると思うので。

違法の彼らと合法の駆除業者との違いは、ライセンスを持っているかどうかだ。そもそも駆除業者は誰かに雇われて動くので、誰かの家やお店ならともかく、よっぽどでないと道のハトを大量捕獲したりはしない。

実は、かなり前から、このハト射撃ゲームについては知っており、反対の署名活動などもしていたものの、反対派が少し過激なこともあって、ブログで紹介するにはいたらなかった。しかし最近は、エキスパートHとワイフKのAPRCが手塩にかけてリハビリさせたハトたちを放鳥してきたアストリア辺りでもハトの捕獲しているようで、他人事ではなくなってきた。

「“銃を所有する権利”もこの問題に大きく関わっている。向こう側からしてみれば、ピジョン・シューティングを禁止するのは “銃を所有する権利” を奪おうとしていると訴えます。そうやってNRA (National Rifle Association) とか銃愛好家達から政治的サポートを得ています。最近、銃乱射事件とかで「銃を所有する権利」が問題になってるから、この影響でNRAの力が弱まればいいけどね。」

と、エキスパートHは話す。 彼はこの件に関してペンシルバニア宛に抗議のメールを毎日送っている。

”銃を持つ権利”のために銃を使う場所が欲しいなら、よく聞くクレー射撃(Clay Pigeon Shooting =粘土で出来たハトを飛ばして撃ち落とす競技)でいいじゃないか。本物のハトを死にかけにして使うのは、やっぱりおかしいよ。

ともあれ、まずはより多くの人に知っていただくことが前進への一歩です。長文に最後まで付き合ってくださり、ありがとうございました。

さらに、ハト射撃反対にご賛同いただける方がいらっしゃいましたら、著名してペンシルバニアにその思いを届けてくださると有り難いです。下記のアドレスから著名できます。

Tell Pennsylvania- Ban Pigeon Shoots
http://www.thepetitionsite.com/767/444/807/tell-pensylvania-ban-pigeon-shoots/

DSCN9829-1日向ぼっこ中のハト。めいっぱい膨らんでフカフカ。トトロかお前は。

P.S.

2つ前の投稿のときも思ったが…

人間は、他の命を奪わないと生きていけない。だから日本人は昔から自分のために犠牲にした命に対して「いただきます」と手を合わせてきたわけだ。

奪った命に対しての感情が麻痺していくのはほんとうに怖いと思った。

人間と自然との関係を考える

MAN by Steve Cutts

生温いホラーよりもよっぽど夢に出てきそう。

動物実験をしないことを化粧品に明記したり(No Animal Testing)、肉や卵にその家畜がどう飼われてきたかを明記したり(Free-range eggー放し飼いの鶏の卵, No Antibioticーホルモン投与してません、など )、ニューヨークは日本よりも環境問題や動物愛護問題に関心が高い気がするけど、それだけこの国の事情が深刻なサインだとも言える。

資本主義絶対主義は怖い。正しい知識を身につけることで、自分や家族、さらには その消費行動に関わる環境を守らないといけない。

ところで、幼少時代に愛読していた「幽遊白書」という漫画は、こういう人間の闇の部分にちゃんと焦点を当てていて奥が深かったんだなぁと、オトナになった今しみじみ思う。

度々ガッツポーズするこの男のように、笑いながら動物や人を殺せるようになったら、人類は滅びていくだろう。